「家があり、庭があり、土地があり、そして街がある」庭という一つ一つの風景が大きな街並みになる、その景色をつくるというビジョンを持ち、庭屋萬造は庭づくりを提案しています。リビングから眺める庭の景色だけでなく、いかに街に馴染む景色を創り上げるかを大切にしながら、住まう人の想い、わたし達のこだわり、それがバランスよく調和することで、自然を感じながら自分らしい心地よい暮らしができる、そんな庭づくりの想いを大切に、庭づくりをはじめとしたライフスタイルの提案を行っています。
季節の訪れを知らせてくれる庭には美しい色合いを眺めるだけでなく、草木や花の香り、風の音…目をつむったときには独特な空気感と自然を感じさせてくれる。誰のモノでもなく、自分だけの空気感と居心地のよさを感じていただけるような庭には、それが単なるディスプレイになるのではなく、庭が人の暮らしに溶け込んでいく…そんな庭づくりを目指して、職人の手で、こだわりを注いで丁寧につくります。
ご要望や、使う材料が同じでも、作り手によっては庭の雰囲気が全く違ってしまうことに違和感を感じることがありました。ニュアンスが大切な仕事だからこそ庭屋萬造では、打ち合わせからプランニング、施工、そしてメンテナンスまでの庭づくりにおけるすべての工程を担当した職人が一貫して創り上げることにこだわり続けています。
素材へのこだわりや、その素材を活かす設計、光と風を通りを考えた動線までを幅広い視野で考え、限られた予算の中で資材、施工方法など最善の方法を選び抜く仕事でもあります。言われたものをそのままカタチにするのではなく、住まう人のビジョンやライフスタイルに合わせながら、その環境とも空気感が合うような庭づくりをカタチにしていくことがわたし達にとっても最高の喜びだと感じています。
庭づくりは完成したら終わりでなく、その後の暮らしを楽しめるための提案をいたします。庭づくりの先にあるものとは10年後、20年後、もっと先の心地よい暮らし。家族が成長すると同時に変化し続けるライフススタイル、お庭も同じように成長していく先に見える景色は、より味わいを増したお庭が生き続けられるような「未来」を想像して計画することを心掛けています。目に見える成長だけでなく、その時その時に味わった雰囲気や感情を大切に、そしてもっと先の心地よい暮らしに想いを寄せて生活を楽しんでいただきたいと思っています。
日々の暮らしには機能性がとても重視されがちですが、落ち葉やコケさえも四季折々、季節の訪れを知らせてくれる風情でもあります。私たちが大切にしているのは、完成したときが一番いい状態なのではなく、何年、何十年と年月を重ねるとともに味わい深くなっていく…という庭づくりです。それは、土や材木ひとつにとっても自然に近い素材を一つ一つ選別していくことにこだわり続けること。さまざまな要素が融合していくためには、豊富な植物の知識と、建築的な知識も組み合わせながら、ただ古びていくのではなく、古く美しくなる素材の味わいまでも楽しめるように計画しています。
庭づくりは予算をかければいいというわけではありません。限られたスペースに樹木を植え、ウッドデッキを作ってベンチを置く、ただそれだけでも屋外にリビングスペースをつくることができます。庭の心地よさを五感で感じながら過ごす時間は、現代にとっては貴重なものかもしれません。庭屋萬造では沢山の想いとこだわりを大切にしながら提案していますが、一番大切なのはそこに住まう人の暮らし方。庭というちょっとした空間が、暮らしに豊かさをもたらしてくれる、心地よい暮らしのための庭づくりの提案を行っていきます。